【不可】最新モデルPOPCHAT-XシリーズのIPv6対応について
発行日
2023年8月18日
件名
【不可】最新モデルPOPCHAT-XシリーズのIPv6対応について
お知らせ事項
- POPCHAT-Xシリーズ製品は全機種でIPv6対応不可
- IPv6プロバイダー接続環境下のIPv4ローカルネットワーク構成/li>
- ローカルネットワークにIPv6が影響してしまう問題への対策
- POPCHAT社内で検証した時の構成
- お問合せ
1.POPCHAT-Xシリーズ製品は全機種でIPv6対応不可
POPCHAT-Xシリーズの製品紹介Webサイトやオンラインマニュアルに記載の通り、POPCHAT-Xシリーズ全機種において、IPv6に対応しておりません。
そのため、POPCHAT-Xシリーズ機器のWANインタフェースやLANインタフェース、DNSサーバー問い合わせ先やDHCPアドレス割り当て(NATモード限定)において、IPv6アドレスを設定していただくことが出来ず、POPCHAT-X機器のファームOSでは、IPv6通信を何らか処理するという事も全く想定しておりませんので、仮に、まだ未認証の端末からPOPCHAT-X機器に届いた通信がIPv6パケットだった場合には、当該端末に対して認証ページを配信する事が出来ません。
未認証クライアント端末への認証ページ配信のトリガーとなるHTTPリクエストのみならず、DNSクエリやARPに至るまでIPv6通信とならないよう、ご注意いただけますでしょうか。
2.IPv6プロバイダー接続環境下のIPv4ローカルネットワーク構成
最近よく伺う問い合わせ事項として、POPCHAT-XのIPv6非対応というのが、上位ルーターから外部インターネット側プロバイダー接続のIPv6についても非対応なのか?というご質問があります。
ご質問いただくご担当者皆さんが、ルーターから下位ネットワーク側の構成をIPv4アドレスで構築すれば問題無いのではないか、との想定での確認のリクエストでいらっしゃいます。
当社の回答は、
「構成によるので評価機の貸出制度を使って事前の検証を推奨します。」
という内容になります。
POPCHAT-Xの上位ネットワークに設置されたルーター上のIPv6プロバイダー接続の設定が、全くルーターから下位ネットワーク側に対して影響を及ぼす事が無いよう、ルーターの上位側と下位側でIPv6対応の影響が完全に遮断されていれば問題ありません。
具体的な説明で言い換えれば、クライアント端末にとって接続先ネットワークが完全にIPv4通信の世界だと認識されていれば、未認証端末からIPv6通信がPOPCHAT-X機器に届いてしまうことが無くなりますので、クライアント端末が認識するデフォルトゲートウェイ関連情報がIPv4アドレスのみで構成されいるかどうか、を重視していただければと考えております。
この点に関して、ルーター製品あるいは端末によるものと考えられますが、ルーターに入れたDHCPサーバー設定のアドレス範囲をIPv4構成にしてあるにも関わらず、ルーターからIPアドレスを自動取得したクライアント端末が、デフォルトゲートウェイであるルーター側でIPv6対応が有効状態である事に呼応して、IPv6パケットを発信する場合がある事が分かっています。
ルーターの手前のPOPCHAT-X機器がBridgeモードで設置されている場合は、クライアント端末にとってのデフォルトゲートウェイを、IPv6対応が有効になった状態のルーターだと認識する可能性がありますので、もし、当該端末から未認証段階でIPv6パケットがPOPCHAT-Xに届くと、認証ページが配信されない問題が発生し得ます。
3.ローカルネットワークにIPv6が影響してしまう問題への対策
外部インターネット側へのプロバイダー接続に関するIPv6設定要素の影響が、ローカルネットワーク側のクライアント端末に及んでしまう問題に対して、必要な対策は、クライアント端末に上位ネットワーク上のIPv6対応を見せない構成にする事になります。
クライアント端末側でIPv6をオフにする、というのは現実的ではありませんので、まずは、ルーター製品の設定でそれが実現できればベストだと言えます。
次善の策としては、POPCHAT-X機器を、BridgeモードではなくNATモードで設置していただくことをおすすめ致します。
POPCHAT-X機器がNATモード設置されていれば、クライアント端末にとってのデフォルトゲートウェイはPOPCHAT-Xです。未認証段階の端末からIPv6の通信が届いたせいで認証ページが配信されない、という事態を回避する事が可能です。
POPCHAT-XをNATモードで設置される場合には、ネットワーク全体構成において、POPCHAT-X機器のLAN側/WAN側を別セグメントで構築していただく必要がありますので、設計や構築のお手間の面での影響が想定される為、ネットワークの設計や構築に取り組まれる販社の皆様にとって、「最善」ではなく「次善」の対策としてご案内させていただきました。
4.POPCHAT社内で検証した時の構成
今回お伝えした問題について、
・前提:POPCHAT-XではIPv6通信に対応不可
・IPv6プロバイダー接続配下でのPOPCHAT-X認証不具合について
・IPv6有効なルーター配下でのPOPCHAT-X設置モードについて
上述の対策をご紹介させていただくにあたって、今回改めて当社内で動作検証、調査を行った時の構成は、次の通りです。
⇒ 回線/ISP ― ルーター ― POPCHAT-X ― AP ― 端末
この検証用の構成を組むにあたって、YAMAHAネットワーク製品を25年以上販売・サポートされているSCSK様から、ルーター製品RTX830機器お貸し出しのご協力を頂戴しました。
ご協力いただきまして誠にありがとうございました。
*SCSK様のYAMAHAネットワーク製品お取り扱いについて
https://www.scsk.jp/product/common/yamaha/index.html
上述しました通り、Ipv6インターネット接続を設定したルーターRTX830の直下に、RapidPOPCHAT-X機器をNATモードで設置する構成で、iOS/android、Windowsと言った検証端末が正常に認証ページを表示し、認証完了及びその後のインターネット接続も正常にできる事が確認できました。
※ご注意
IPv6インターネット接続には、IPIP方式やMAP-E方式など技術方式に種類がありますが、全ての技術方式の環境下で検証を行った訳ではありません。
上記の構成で検証した時の方式は、IPIP方式でした。全ての技術方式での有効性を確認した訳ではありませんので、やはり、評価機お貸し出し制度をご利用いただき、予定されるプロバイダー接続配下での動作検証を行うことをおすすめ致します。
5.お問合せ
今回のお知らせに関するお問い合わせ窓口は、以下の通りです。
POPCHAT-Xシリーズ製品に関する導入やお見積りのご希望
・POPCHAT総合受付<contact@popchat.jp>
POPCHAT-Xシリーズ製品に関するテクニカルサポート
・POPCHATサポートデスク<support@popchat.jp>
または、
・Web問い合わせフォーム<https://popchat.jp/inquiry/>